塩野七生(しおのななみ)さん著の
古代ローマ人が、どのようにして生きてきたかを
書かれている本です。
文庫本にして、43巻ありまして
すべて読破するのに、約二年くらいかかったかな
我ながら、よく読み終わったと思っています
しかし、古代ローマは、と言うより古代ローマ人は
お風呂が好きだった様で、まぁテルマエ・ロマエと
言った映画もあるほどで、誰かと無く
少しでも聞いたことがあるかと思います
お風呂と言っても、日本の銭湯のイメージではなく
図書室もあり、運動する部屋もあり
また、お酒を飲み交わしながら、対話する場所もあったと
そんな感じなんですが
朝は夜明けから仕事をし、そしてお昼過ぎには仕事を終え
そしてテルマエロマエに行き、余暇を楽しむ
別に、土曜日や日曜日でもなく
いわゆる平日から、仕事をして、そして余暇を楽しんでいた
そんな国だったんですね
読んでいて、ほぉ~っと思わず相づちを打ったのは
道なんですね
首都ローマから、道は地方へと延びていまして
完全に舗装されているのです
古代ローマ人は、国家も人間のからだと同じで
循環が大切と思い、道を血管としてみていた様なんです
そして、その道は時には軍隊が通り
そして、普段は商人が荷物を運び、そして旅行をする人々も
安全に使うことが出来たそうなのです
しかし、これらも
ほおっておくと、当然の様に手入れが必要とされるのですが
それらを、国が全てを出すのではなく
いわゆる大金持ち達が、名誉の為にお金をだし(半ば義務と言われていた)
道の管理や、修理を行っていたそうなんです
ただし、またおもしろいのは、お金を出した人の名前が
碑文などに刻まれ、それらを名誉に思っていたんだそうです
安全な水も、水道を引き、しかりなんですね
そして、またおもしろいのが
隣国の蛮族と言われる、ゲルマン民族や(現ドイツ)
ガリア民族(現フランスの地域)と紛争を起こし
勝っていき、その地域を植民地化して行きます
でもね、今の英国やフランス、そしてオランダやアメリカの様な
植民地化ではないんですね
今の植民地化は、すべてを巻き上げ、そして言うことも聞きやって
ことなんですが
古代ローマは、統治はするが支配はしないと言うスタンスなんです
どう言うことかと、言いますと
あなた達の地域を守り、平和を出来るだけ約束します
だから、防衛費?は出してね
でもね、今までの、あなた達の行き方で良いから
どうぞ、どうぞ、と、そんな感じなんですね
だから、その後も反乱などは凄くすくなく
パクスロマーナ(ローマ式の平和)を継続させ
隣国を併呑し、巨大な国家となって行ったと言うことなんです
まぁ、本を読んで好感を抱いたのは
やはり、ユリウスカエサル(Julius Caesar→英語読みで、ジュリアスシーザー)で
この人は、個人的に時の国家予算なみに借金をしていたんですが
それでも、貸し主が返済を迫っても、全然返さない
でも、憎まれた形跡が限りなく少なく
そして帝王になり、全てを返した人でもあるんです
この人は、ほんまに言葉に長けていて
軍事や政治力、そして交渉力、文筆家としても天才なんでしょうね
かのブルータスお前もか!?
と言う意味は、ブルータスのお母さんとカエサルは出来ていて
そしてカエサルの力添えで、ブルータスが立身し始めていたんだそうなんです
だから、前の言葉が出たとか、出ないとか
で、お次にもっとも興味をそそられたのが
正式な古代ローマの、初代皇帝として君臨する
アウグストゥスなんです(Augustus→英語読みでは、オーガスト、そう8月ですね)
そして、その皇帝の右腕アングリッパ(アグリッパとも言う)なんです
少々病弱なアウグストゥスを、特に軍事面で助け
皇帝が考え、そしてアングリッパが行動する
そんな関係で、帝国の基礎を築いていくんですが
これがまた、見事なんです
まず、自らが実践し、そして浸透させる
三日以内に、決めて行動
はたまた、その時代に軍隊は、他の国ではなく
その軍隊に所属し満期除隊する時に、退職金制度を作ったのも
この人なんです
この時期の軍人達は、工兵部隊でもあり
橋を造ったり、建物を造ったり、はたまた道を造ったりと
言ったことは朝飯前で、軍隊を除隊すれば退職金を持って
各地で立派な職人として、余生を生きて行けたそうなんです
まぁ、ここらへんまで、読んで
もう先が長すぎて、もうええかと思ったんですが
文庫本の最後の方に、タイトルにキリストの勝利を言う名が
ついていたんですね
これ、どうしても興味をそそられて、読み通したんですが
その時の帝国は、少々力が落ちていまして
国を安定させる為に、宗教を活用した様なんですね
で、聖職者は税の免除があり、多いに上流階級の人達が
仕事替えをし、そして広がって行ったことも書かれていました
まぁ、生きていくにはお金が必要なのは確かですが
いわゆる一神教になると(私の神が唯一と言うこと)
それ以外は、異教徒となり
我々が信じていることから、外れているので邪教とも言われる始末で
その辺の怖さなども書かれていました
まぁ、その帝国も、約1400年とちょっと続いたんですが
結局は崩壊してしまい、蛮族と言われた方々が
王国を作り、現在の基礎となっている様なんですね
でもね、長々と書きましたが
共和制と君主制と、言う言葉を調べて下さい
すると、なぜか、現代社会の構図が見えてくるんです
と、言うことは、国家と言う物は
必ず形が変わっていくと言うことなのかな?
と言う感じがしないでもないです
長々と書きましたが、少しでも興味が惹かれる部分があったのでしたら
これ幸いです、なかなかの長編ですが
読んでみたいあなたは、ぜひトライしてみてください
今日も、ありがとうございました。
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